梅雨が明け、連日、全国各地で、
最高気温 38度や39度とニュースで報じられております。
38℃の炎天下にいますと
頭が溶けてしまいそうなくらいとても暑いですが、
その日の晩にお風呂にお湯を38℃設定で
沸かして入ると熱いどころかぬるく感じてしまいます。
お湯の温度は38度なのになぜ熱いと感じないのか?
「風呂の場合は頭が38度のお湯の中に入っていない」
「風呂の場合は服を脱ぐが、気温の場合は着ている」
「水の熱伝導率は空気と比べ25倍ほど大きい」
「風呂は入ってる時間が3分から10分くらいだが、気温は数時間に及ぶ」
など、
風呂と気温の違いを考えてみましょう?
【問題】気温38℃の日は暑いのに、38℃の風呂に入ると熱くないのか?
【答え】脳が液体なら10℃低く感知するようになっているから。
皮膚に今までとは違う温度の物が当たった場合、
脳は何が当たったのかを瞬時に判断し、
液体であれば当たった温度を10度くらい
割り引いて計算し感知するようになっています。
これは、当たった液体が離れて表面が濡れた状態になった場合、
気化熱で冷やされる事を事前に考慮をした計算をしているからです。
なお、当たり前ですが、当たった物が液体かどうかは
触感や温感の分布から容易に判別が可能です。
だから、38度の空気は暑く、
38度のお風呂はぬるく感じます。
そして、ぬるい風呂から上がると冷えて
やや寒い程度になるバイアスを
加えた感覚が正常です。
生物は進化の過程で生存に最適なプロセスだけが残ります。
事前に気化熱を考慮した温感を持った方が生き残り易かったという事です。
例えば20度の川があったとして、
気温20度が快適だからと、
温感補正の無い原始人が川に入れば
どんどん体温は奪われます。
しかし、温感補正の無い原始人達は、
快適な温度のはずだと思ってしまう。
そして、川から上がったら気化熱でさらに体温は下がり、
低体温症に陥る。これは命に関わる事態になります。
ですから、温感を司る脳から見ましたら、
液体の熱伝導度とその気化熱に対しては
特別の処理をして補正をかけておかないと
命に関わると判断せざるを得なかったのです。
本日も最後までお読みくださりありがとうございました。