仕事終わりに足を見ると、
ふくらはぎがパンパンにむくんで困っている。
自分でマッサージしたり、
弾性ストッキングを履いても
効果がよく分からないという方は多いと思います。
よく運動が大事だと言われますが、
本当にそうなのでしょうか?
今から検証していきたいと思います。
まず、座り仕事と立ち仕事、
どちらがよりむくみやすいかご存知でしょうか?
単純に考えて、疲れやすい立ち仕事の方ですよね。
実際に実験したデータによると、
立ち仕事の方が座り仕事に比べて
2倍ほどふくらはぎの体積が増えたという結果があります。
原因を考えてみましょう。
まず、どちらもあまり動かない状態であった事から、
「不動」が原因と言えます。
これを裏付けるデータとして、
座った状態のままの人と、
15分に1回、2分間の歩行をした人の
6時間後のふくらはぎの体積の増加を比較した場合、
歩行をした人の方が座った状態のままの人の
半分に抑える事が出来たという報告があります。
むくみの原因となる余剰水分を回収するための
静脈やリンパ管は重力に逆らって還流する力を持っていません。
ですので、筋肉をポンプのように伸び縮みさせて、
還流を押し上げる必要があります。
つまり、運動はやはり大事だという事です!
仕事中に歩き回る事は難しいかも知れませんが、
踵やつま先を挙げるとか、
太ももを挙げる事などは出来るはずですので、
できれば15分に一回2分間の運動を行ってみて下さい。
もうひとつ、立ち仕事の方がむくむ原因として、
「筋肉の硬さ」が考えられます。
どういう事かと言いますと、
座ったままの状態であれば、
身体支える必要がないので、
ふくらはぎに負担はかかりません。
しかし、立った状態であれば身体を支えないといけないため、
ふくらはぎの筋肉が活動するのです。
試しに、立った状態と座った状態の
ふくらはぎの硬さを確かめて、
その後、皮膚を引っ張ってみて下さい。
どうでしょうか?
立った状態の方が硬いですし、
皮膚も伸びませんよね。
簡単にいうと中身がつまった状態と言えます。
これでは静脈やリンパ管はふくらはぎの中で
ぎゅうぎゅう詰めのような状態で圧迫されるので、
その場で水分が滞ってしまいます。
水分が溜まると、むくんでふくらはぎの体積が増えます。
体積が増えると、また静脈やリンパ管を圧迫して・・・
という悪循環に陥ってしまい、
むくみが解消されない原因となるわけです。
たまに、来院された方にうつ伏せで寝てもらった時、
重力負荷がかかってない状態でもふくらはぎが硬い方がおられます。
むくんでおられる方に多い印象ですね。
前述のとおり、ふくらはぎは柔らかい方が良いので、
日ごろからケアをする事が大事です。
筋肉内に溜まった水分が、
硬さの原因になりますので、
静脈還流を促す事が大切になります。
ご自身でケアするとしたら、
仰向けに寝た状態で壁にテニスボールを
足裏で押しつけ前後左右にコロコロ転がしてください。
決して激しくするのではなく、
心地よい範囲でリラックスして行いましょう。
足裏のマッサージにもなりますし、
重力と筋ポンプを利用して還流を促す効果があります。
ちょっと難しい内容になったかも知れませんが、
ぜひ試してみる事をお勧めいたします。
本日も最後までお読みくださりありがとうございました。