スマートフォンなどのゲームのやり過ぎで
日常生活に支障をきたすゲーム依存症が
「ゲーム障害」として国際的に疾患として認められ、
世界保健機関(WHO)が6月18日、公表しました。
来年5月のWHO総会で正式決定される模様です。
ゲーム障害の特徴
WHOのウラジミール・ポズニャク博士によると、
ゲーム障害の特徴は大きく分けて次の3つになります。
1)他の活動よりもゲームが優先。他の活動を優先すべきでもゲームをとってしまう。
2)こういった行動を自分で制御できず、悪影響が出たとしてもゲームを継続してしまう。また段階的に上がってしまう。
3)この状態が個人、家族、社会、職業の機能に重大な苦痛と障害をもたらす(睡眠パターンの乱れ、食事障害を含むことも)。
ゲーム障害と診断するには、
最低でも12ヶ月は同じ状態が続く必要があり、
数時間、数日間ゲームに没頭した程度では認められないそうです。
しかし、他の基準が満たされ、
十分に深刻な症状が見られる場合は例外として
診断が下されることもありうるのだとか。
厚生労働省の調査では、
成人約421万人、中高生約52万人がゲームなどの
ネット依存の恐れがあると推計されているが、
政府は依存を防いだり依存傾向のある人を
早期発見したりするための対策をほとんどとっていない。
ゲーム障害が国際的に疾患として認められたことで、
予防対策や適切な治療を求める声が強まるとみられます。
ただし、飲酒同様、ゲームをする行為
自体が問題とされたわけではありません。
寝ても覚めてもゲーム、
家族団欒に混ざることもなく食事も別、
学校や勤め先にすら行かない──。
これは「障害」で、治療する必要があります。
まさか、単なるゲームでしょう?
やめようと思えばいつだってやめられるはず
と思うことなかれ。
ギャンブルやゲームに限らず、
依存症は家族や周囲の生活まで
滅茶苦茶にする恐ろしい病気です。
公式な疾患になることで、
ゲーム障害は本人の意志が弱いからではなく、
治療が必要な病気だと。
ICDにゲーム依存症が追加される見通しとなったことについて、
アメリカのゲーム産業団体である
エンターテインメントソフトウェア協会(ESA)や
日本企業も加盟する米国のゲーム業界団体など20カ国以上の
ゲーム業界団体が
ゲームに依存性はないと反対しています。
ゲーム業界からすれば、
ゲームのやりすぎで病気になる、
というような話は確かに
嬉しくないことのように思います。
本日も最後までお読みくださりありがとうございました。