歯ぎしりの影響

皆様は自分が寝ているときに歯ぎしりをしていると思いますか?

 

 

恐らく多くの方が「いいえ」と答えるでしょう。

 

 

 

しかし、歯ぎしりをしている方は意外に少なくはないとも言われています。

 

 

 

また、歯ぎしりを放置していると、歯や身体に思いがけない大きな悪影響をきたすことがあります。

 

 

 

そこで本日は歯ぎしりの影響についてお話ししていきますね。

 

 

歯ぎしりとは?

 

歯ぎしりとは、上下の歯が不必要に接触している状態です。

 

 

ブラキシズムと呼び、大きく分けて2つの種類があります。

 

1. グライディング:上下の歯を横方向にギリギリと擦り合わせている状態。

 

2. クレンチング:上下の歯をグッとかみ締めている状態。

 

 

起きているときに歯ぎしりしている人も?

 

最近注目されているのが、Tooth Contacting Habit (トゥース・コンタクト・ハビット)で=上下歯列接触癖というものです。

 

本来、上下の歯の間には隙間があり、唇を閉じていても歯はふれあいません。

 

 

上下の歯がふれるのは会話や食事など口を動かすときだけですが、TCHの方は何もしていないときにも、上下の歯がふれてしまっています。

 

 

通常な方は、通常、上下の歯列間に1~3㎜(前歯部)の隙間があり、上下の歯が接触するのは会話や食事の時など、平均で1日18分以下といわれています。

 

 

上下の歯に加わる力は睡眠中の歯ぎしりほどではありませんが、長時間にわたって力がかかるため、ダメージを与えると言われています。

 

歯ぎしりの原因はストレス!?

 

歯ぎしりの原因は、実ははっきりと分かっていません。

 

かつては歯並び・かみ合わせの悪さにあると考えられていましたが、最近ではストレスに大きな関連性があるという説が有力視されています。

 

歯ぎしりセルフチェック

 

睡眠中の歯ぎしりは自分では気づきにくいので、それは寝ていて無意識でやっていることですので当たり前のことかもしれません。

 

そこで以下のチェックシートで、ご自身に歯ぎしりの疑いがないかどうかを確認してみてください。

 

□ 奥歯や前歯がすり減っている。

 

□ 虫歯や歯周病ではないのに知覚過敏がある。

 

□ エラが張っている。

 

□ 歯のかぶせものや仮歯などがよく取れる。

 

□ 頭痛や肩こりがある。

 

□ 舌や頬の内側にかみ跡ができている。

 

□ 歯の位置が移動してきた。

 

□ あごの関節が痛い。

 

□ 口内で下あごや上あごの骨がふくらんだり出っ張ったりしている。

 

 

上記の項目にいずれか当てはまる方は、ご自身でも気づかないうちに歯ぎしりをしている可能性が考えられます。

 

歯ぎしりの悪影響

 

歯ぎしりの音は、同室で寝ている人の睡眠を妨げることがあります。

 

しかし歯ぎしりが与える悪影響はそれだけはありません。

 

ご自身の歯や身体にもさまざまなデメリットがあります。

 

 

歯ぎしりが歯や身体にもたらす悪影響の例

 

奥歯や前歯がすり減る

 

本来、歯の先端は細かな山形になっていますが、歯ぎしりをするとその部分が削れてスパッと切ったようなフラットな形状になってしまいます。

 

知覚過敏になる

 

歯ぎしりで歯に過剰な力がかかると、歯の表面を覆う結晶部分やエナメル質がはがれていきますが、それが進行すると、その下にある象牙質がむき出しになってきます。

 

象牙質への刺激は神経に伝わるため、歯ブラシが当たったり冷たいものや熱いものがふれたりすると知覚過敏が生じるようになります。

 

エラが張る

 

歯ぎしりをすると口まわりの筋肉、いわゆるエラあたりの筋肉にある咬筋などに強い負荷がかかり、咬筋や下あごの骨が発達し、エラが張ってくることがあります。

 

歯のかぶせものや仮歯などが取れやすくなる

 

歯ぎしりで歯などに強い負荷がかかると、歯科医院で作った仮歯やかぶせものなどが取れやすくなります。

 

また、インプラントをしている方は、金具が外れたり取れたりしやすくなります。

 

頭痛や肩こりにつながる

 

歯ぎしりによって咬筋などの筋肉に過剰な負荷がかかっていると、それらの筋肉につながっている首や肩まわり・こめかみなどの筋肉が緊張し頭痛や肩こりといった症状に繋がることがあります。

 

歯の位置が移動する・歯並びが変化する

 

歯と歯が強くこすれあったりぶつかりあったりすると歯が揺れ動きやすくなるため、歯並びが悪くなったり、歯の位置が動いたりすることが考えられ、特に50代以上の方は歯周病の併発に伴い、こういった症状が出やすくなります。

 

歯周病の悪化につながる

 

歯ぎしりをすると、歯根や歯茎・あごの骨など歯を支えている土台部分にも大きな負荷がかかり、歯がぐらついて歯と歯茎の隙間が広がり、細菌が入り込みやすい状態になります。

 

顎関節症の原因になる

 

歯ぎしりをすると下あごが前後・左右に動き、顎関節に負担がかかりますが、そのような状態が続くと、顎関節症の原因となる可能性があります。

 

口内で下顎や上顎の骨がふくらんだり出っ張ったりする

 

歯ぎしりで強い力が歯にかかると、上あごや下あごの骨が隆起することがあります。

 

口の中を指でさわると、下あごの内側や上あごの真ん中あたりにモコモコとしたふくらみが確認できるようになります。

 

 

 

 

睡眠中の歯ぎしりは自分でコントロールするのが難しい一方で、想像以上に歯や身体に大きな悪影響を与えるものです。

 

指摘されたことがある方やチェックシートに当てはまる項目がある方は、ケアーしていきましょう。
 

 

 

本日も最後までお読みくださりありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

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