科学誌カレント・バイオロジー(Current Biology)に掲載された最近の研究によると、就寝時に体を揺すられることで寝付くまでの時間が短くなり、睡眠は深く長くなり、睡眠中に記憶が固定されやすくなるかもしれないとの研究結果が発表されました。
身体を揺らすことは、これまで乳児を眠らせる方法として活用されてきました。
しかし今回の調査結果は、身体を揺らすことが大人にも同様に睡眠改善効果をもたらすかもしれないことを示しています。
では、どのような研究がなされたのでしょうか、みてみましょう。
大人を対象として実施された同調査の被験者は、20~27歳の健康な成人女性10人、成人男性8人です。
ジュネーブ大学とローザンヌ大学の研究者らは被験者を集め、実験所で各自2晩睡眠を取らせました。
被験者らは、1晩は動かないベッドで、もう1晩は揺りかご効果のあるベッドで眠りました。
揺りかご効果のあるベッドは、横方向に10.5センチメートルの幅、周波数0.25ヘルツで、一晩中優しく揺れるよう設定されました。
ベッドは4秒に1度、左右に揺れるサイクルを繰り返します。
研究者らは、静止しているベッドと揺りかごベッドを経験する順番を被験者ごとに変え、一部は1晩目に静止したベッド、2晩目に揺りかごベッドで就寝し、その他は逆の順番で眠りました。
各被験者は、実験室で眠った影響を無効にするため、1晩目と2晩目の間に5~14日間自宅のベッドで眠りました。
実験室での就寝中は、脳波を含め睡眠のあらゆる側面が監視されました。
被験者らは、実験室で睡眠を取った夜の前後に注意力と記憶のテストを受けました。
注意力テストは、コンピューターの画面中心に次々と現れる十字記号に対しキーを押す反応の速さを測るものです。
また記憶のテストでは、実験室で就寝する前に46組のフランス語の単語ペアを見せられ、睡眠の前後にどれほど覚えられたかを測定しました。
これにより、被験者が睡眠を使って記憶を固定し、就寝前に見たものを眠っている間に長期記憶に変えることができたかどうかを測定できます。
結果として、揺りかごベッドを使用した晩の方に大きな効果が確認されました。
被験者は就寝時に揺すられた場合、寝付きが早く眠りが深かったのに加え、就寝時間は長く、1晩の間に目が覚める回数も少なかった。
またフランス語の記憶テストでは、揺りかごベッドに寝た時の方がより多くの単語ペアを覚えていました。
研究チームはまた、被験者の脳波にも関連の変化があることを発見しました。
さらに同研究チームは、マウスを対象に同様の実験を実施しており、こちらもカレント・バイオロジー誌に発表しました。
同研究では、カゴを揺らすことでマウスが睡眠を始めるまでの時間が早まり、長時間眠る可能性が指摘されたが、人間に見られたような睡眠の質の改善効果は確認されませんでした。
では、揺すられることが睡眠に効果的な理由は何でしょうか?
どうも周期的な外部の動きにより、頭の中の電気的活動に適切なリズムが設定され、それが睡眠を促進するようです。
実際マウスを使用した実験では、前庭器官を持たないマウスの間ではカゴを揺らすことの睡眠効果が確認されなかったことからも こうした効果をもたらしているのは、バランスを感知・維持している内耳の前庭器官かもしれません。
睡眠障害は広く見られる健康問題です。
睡眠障害の治療の多くは薬の服用によるものです。
しかし、薬の服用は長期的に見ると(あるいは短期的に見ても)良い解決策ではなく、その他の選択肢が強く必要とされています。
成人も赤ん坊のように身体を揺すられることで、すやすやと眠れるようになるかもしれません。
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