怪我を早く治す為の睡眠⑦ ◇時間帯や状態によって眠れないときがあるのか?

怪我を早く治す為の睡眠。

7日目。

◆睡眠をつくりだす脳、覚醒をつくりだす脳 ❷

◇時間帯や状態によって眠れないときがある

 

体内時計の時刻に合わせて、

身体は

体温や血圧、ホルモン濃度などを

調整しています。

 

 
前述のオレキシンも、

体内時計の情報を受け、

朝に活発になります。

 

 

ただ、

この体内時計を元にした、

覚醒の為の身体の出力は、

 

単純に

昼にピークがあって

夜に下がるというものではありません。

 

 

午後2~3時ごろは

一時的に出力が下がり、

毎日の就寝時間の前にはぐんと上がり、

寝る直前から急に下がります。

 

 

意外なことだが、

就寝数時間前は

眠くならない時間帯なのです。

 

 

これは、おそらく、

就寝時間に向けて

どんどん増えている

睡眠負債を抑えるために、

覚醒のための出力が

上がるのだと考えられています。

 

 

しかし、こうした時間帯に関係なく、

授業中に眠くなったり、

夜中に見たい番組があれば

起きることができたりします。

 

 

これは、モチベーションや

気持ちの高ぶり、

ストレスによる興奮などが、

脳幹の覚醒にかかわる機能や、

オレキシンをつくる神経細胞に影響するからです。

 

 

また、満腹と空腹の場合の血糖値の違いは、

オレキシンの生成に影響する為、

栄養状態も覚醒に大きくかかわるといえます。

 

 

このように、睡眠と覚醒には、

体内時計と睡眠負債に加え、

 

・モチベーション

・情動

・ストレス

・栄養状態

 

も関係しています。

 

 

「何か気になることがあって眠れない」

というのは自然なことです。

 

 

というのは、前述したとおり、

感情の高ぶりやストレスが、

脳に作用して覚醒状態をつくるからです。

 

 

この場合、

眠れるようになるには、

ストレスや不安の元になっているものを

解決するしかありません。
以上をふまえると、

逆説的に、眠りにこだわりを持たなければ、

不眠恐怖をつくらないで済みます。

 

 

「睡眠をとらないとうまくいかない」とか

「特定の時間に眠らなければ」という

思い込みをなるべく排し、

 

眠りに関心を向けすぎないことが

安眠への第一歩です。

 

ippan1p3

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