【問題】
乳酸菌には、「植物性乳酸菌」と「動物性乳酸菌」があることが知られています。
このうち、腸に届きやすいのはどちらでしょうか?
(1)植物性乳酸菌
(2)動物性乳酸菌
正解は、(1)植物性乳酸菌です。
野菜などの植物を発酵させる
「植物性乳酸菌」は、
牛乳に繁殖してヨーグルトをつくる
「動物性乳酸菌」よりも強く、
胃酸や胆汁酸にも負けずに
腸に到達する可能性が高いという特徴があります。
理由は、
植物性乳酸菌は厳しい環境でも育つからです。
動物性乳酸菌は牛乳の乳糖をエサにして、
30~35度に保温され、
厳密に衛生管理された環境でつくられます。
これは、低温だと育たず、
他の菌と共生することができないからです。
一方、植物性乳酸菌は豊富とはいえない
野菜のブドウ糖をエサに育ちます。
漬物だるの中は塩分や酸が多く、
しかも、寒い場所に置かれます。
これは、菌にとっては過酷な環境。
さらに、ヨーグルトほど衛生面は
厳密に管理されないため、
入り込んできたさまざまな細菌や酵母と
生存競争をしながら生き延びます。
■「動物性乳酸菌」はおぼっちゃま、「植物性乳酸菌」は野生児
強い整腸作用が期待できるといわれています。
植物性乳酸菌は味噌や漬物などに含まれますが、
現在、市販されている漬物には、
生きた植物性乳酸菌が
含まれているものは少ないそうです。
実は、市販の漬物は、
調味料で味を付けた「発酵した漬物風」
のものが多いのです。
また、発酵させたものであっても、
乳酸菌が生きたままだと味が変化してしまうため、
乳酸菌を死滅させて
発酵をとめてあるものも多くあります。
もちろん、これらには生きた植物性乳酸菌は含まれません。
このため、
漬物から生きた乳酸菌をとりたい場合、
手作りのぬか漬けやキムチがおすすめです。
手づくりが難しければ、
ぬか漬けは青果店の店先などで
売られているものを買うといいでしょう。
キムチは時間がたつと酸っぱく
変化するタイプのものを選ぶといいでしょう。
本日も最後までお読みくださりありがとうございました。