小指側の手首痛(TFCC損傷)

TFCC損傷とは

手首の小指側、下図の丸印の辺りの損傷です。

TFCC damage
TFCCとは「Triangular Fibrocartilage Complex」の頭の文字をとって略したもので、日本語で「三角線維軟骨複合体」のことをいいます。
三角線維軟骨複合体とは、手の関節の小指側にある、関節円板、靭帯、半月板類似体の総称です。

手首の構造(TFCCの構成)

手首の関節は、橈骨と尺骨が作っている軟骨の土台のような上に、8つの小さな骨、手根骨(しゅこんこつ)が組み合わさり出来ています。

三角線維軟骨複合体(triangular fibrocartilage complex: TFCC)は手首尺側(くるぶし側)に存在する軟部組織で、三角繊維軟骨(triangular fibrocartilage; disc proper)とその周囲の靱帯構造からなる線維軟骨-靱帯複合体です。

立体的にはハンモック状の遠位component、橈尺間を直接支持する三角靭帯(橈尺靭帯)、機能的尺側側副靭帯である尺側手根伸筋腱腱鞘床と尺側関節包で構成されます。

尺骨三角骨靭帯、尺骨月状骨靭帯、掌側橈尺靭帯、背側橈尺靭帯の4つの靭帯は、 それぞれが骨と骨を繋ぎ止める役割を担い、 手首の安定性を保っています。

上記の4つの靭帯に加えて、関節円板が存在しています。
この関節円板を中心として、 周りが靭帯で囲まれているのは、 ハンモックの様な構造をとっていて、 手首にある積木の様な骨を支え、それらを吊り下げるようになっています。

尺側側副靱帯は、 一番外側に緊張して張っている靭帯で、 手首の安定化に役立っています。
そして、三角靱帯は骨の底から張りだして、 手首を捻る動作をしたときにも緊張が保てるように働いています。

以上の7つが複合体となって手首の外側の安定支持を保っています。
これら複合体の総称をTriangular Fibrocartilage Complex「TFCC」といいます。

TFCC damage2

 

TFCCのそれぞれの部分が、 各々の役割を果たすことにより、上図のT字部分(手首の骨)を支えて、手関節の尺側の支持性、手首の各方向の運動性、手根骨-尺骨間の荷重伝達・分散・吸収に寄与します。

三角線維軟骨複合体損傷(TFCC 損傷)

TFCC は、手首の小指側に沿った三角形の形の部分にあたりにあり、手首の外側の衝撃を吸収する役割を担いますが、この部位に特異的に発症する為、腱鞘炎などとは区別されるべき病症として、三角線維軟骨複合体損傷(TFCC 損傷)と呼ばれるようになりました。

TFCC 損傷には、外傷性損傷と変性損傷があります。

三角線維軟骨複合体損傷(TFCC 損傷)の原因

外傷性損傷

怪我による損傷と反復されるストレスによって起こるものとに大別されます。

反復されるストレスによって起こるもの

テニスやバトミントンなどの ラケットスポーツをする選手に多く、例えば、テニス選手の場合、手首を小指側に傾けた状態からトップスピンをかけて打つフォアハンドストロークで、、圧縮力が繰り返し掛かる事により発症します。

スポーツ障害だけでなく、手首を酷使するお仕事や生活でも起こります。

同じような負荷が繰り返されますので、TFCC損傷を繰り返し慢性化してしまうケースが多くなる傾向があります。

テニス3

怪我による損傷

サッカー、ラグビー、アメリカンフットボールなどの競技中、他の選手との衝突を手で受け止め、手の小指側に大きな力が加わった場合や接触プレーで転倒し、手を強く突き、手の小指側に体重の大部分が掛かってしまった場合た時などの外傷をきっかけに発症します。

また交通事故の場合では、バイクや自転車の事故で転倒した時に、手を地面に突いて倒れた場合やハンドルを握っていた手が衝撃をうけ発症するケースがあります。

1タックル

変性損傷

年齢(加齢)による損傷と尺骨突き上げ症候群があります。

加齢による変性損傷

加齢とともに、手首だけでなく身体の細胞も筋肉も能力は低下していきます。また、骨が脆くなる事や、筋肉の柔軟性がなくなること、軟骨が削れていく事などで、TFCCが傷つきやすくなる為、今までは、問題の起こらなかった変わりない日常生活で発症する事があります。
手首は日常生活でもよく使う部位ですので、高齢者の膝の痛みと同じように骨を支える周りの筋力の著しい低下が主な原因となり発症します。

加齢

尺骨突き上げ症候群

尺骨突き上げ症候群とは、尺骨の橈骨に対する相対長が長い為に手関節尺側部痛が生じる疾患群で尺骨の突き上げにより月状骨、三角骨、尺骨頭などの軟骨の磨耗、変性や軟骨下骨の粗造、骨内嚢腫の形成を生じることです。

尺骨が橈骨より長くなってしまう場合があります。生まれつきの方もいますが、腕の骨折で尺骨が長くなったり、骨や筋肉の老化によって尺骨が長くなってしまう事が起こることがあります。
このように、上記等の理由により橈骨より尺骨が長くなってしまうと、手首の手根骨とぶつかるようになり、間をつないでいるTFCCに負荷が掛かり損傷してしまいます。

「尺骨突き上げ症候群画像」の画像検索結果

<発症しやすいスポーツ>

野球、ゴルフ、テニス、バドミントン、チアリーディングなど。

TFCCは、軟骨なので、レントゲン写真には写りません。

三角線維軟骨複合体損傷(TFCC 損傷)は、手首小指側に位置する手首の手関節部の線維軟骨になりますが、 軟骨なのでレントゲン写真には写りません。

整形外科などで「手首の捻挫」と診断される事が多いようです。

三角線維軟骨複合体損傷(TFCC 損傷)の症状

手関節の尺側(小指側に曲げる)に疼痛、腫れが生じ、握力低下がみられます。
前腕の回旋動作によって痛みが強くなります。
また原因となった動きをすると物が挟まっているように感じられたりもします。

痛み

日常生活で主に感じる痛みとして

    ・立ち上がる時に手首を突くと痛い
    ・フライパンを持つと手首が痛い
    ・ドアノブを回すと手首が痛い
    ・小指側の手首が痛い
    ・コップを持つと手首が痛い

三角線維軟骨複合体(TFCC )損傷での痛みはじっとしていれば感じないことが多い事もあり、そのままスポーツを継続しているケースが多いようです。この痛みを我慢してプレーしていることで悪化し、症状も重くなっていきます。

手の甲側へ曲げる時、小指側に手首を曲げる時、回旋運動を行う時に痛みが誘発されます。また物をつかむ時にも起こりますのでラケットスポーツでインパクトの瞬間などに痛みがでます。

腫れ

腫れは、左右の手を比べてみることにより判明します。手の甲側から見ると小指側の手首の上の出っ張っている骨の上がもっこりとして見えます。腫れが酷い時には、出っ張っている骨が手とつながっているようにも見えます。

後遺障害

慢性的な症状の出現により、完治後も障害が現れる事があります。
主には可動域制限です。

手の甲側へ曲げる角度や小指側に手首を曲げる角度が、怪我をする前と比べて2/3〜1/2程の可動域に限定されてしまう可能性があります。
その他には、神経痛などの痛みが残ってしまう場合や、低気圧が近づくと痛みが再現される場合もあります。

左:手の甲側 右:手のひら側

三角線維軟骨複合体損傷(TFCC 損傷)を調べる方法

画像診断で、手首のレントゲンを撮っても、TFCCは軟骨成分なので何も写りません。

立ち上がる時に手首を突くと痛い、フライパンを持つと手首が痛い、ドアノブを回すと手首が痛い、小指側の手首が痛い等の症状がある方は、下記の方法でチェックするとよいでしょう。
下記の徒手検査法で手首の小指側に痛みが出た場合はTFCC損傷の可能性が高いです。

徒手検査法

尺屈テスト

腕を前に出し、肘を曲げて手のひらが顔の前に来るようにします。そして、手首を小指側に曲げて痛みが出るかを確認します。
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尺屈+圧迫テスト

1つ目のテストと同じ形で手首を小指側に曲げ、逆の手で上から押さえるように圧迫を加えて痛みが出るかを確認します。

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尺屈+回外テスト

2つ目のテストと同じ形で手首を小指側に曲げます。そして押している手で手首を回外(押さえている状態で親指側に回す)させて痛みが出るか確認します。

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平らなところで手首を反らせる

平らな場所に手を突いて上から圧迫を加えて痛みが出るかを確認をします。
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治療の流れ

受付
受付
初診時は保険証をお持ちなり、受付にて問診票と当院の説明の入った資料をお渡しいたします。閲覧いただきましたら必要な箇所にご記入いただいてお待ちください。記入しきれなくても問診時にご相談いただいても結構です。
問診
問診
お名前をお呼びしましてから、問診をはじめます。先生が問診表をもとに自覚症状や発症状況、痛みやだるさをおうかがいします。気になる事があれば、何でもお話してください。色々な整形学的検査と確かな経験のもとに原因を探ります。
診察・治療説明
診察・治療説明
痛みやだるさのある箇所を詳しく診察いたします。痛みがでる体勢や関節の可動域などを確認し、患部の状態や原因を確認いたします。原因は千差万別ですので診察中でもお気軽にお伝えいただくことにより、根本的な治療が可能となります。
治療
治療
症状と治療の説明をご理解いただいた上で施術をおこないます。痛みの多くは筋肉のバランスが崩れることや背骨や骨盤などが歪むことにより発生します。力を抜いてリラックスしていただき、筋肉の緊張をほぐしていきます。患者様にあった必要な治療をおこないますのでご安心ください。
術後の確認・説明
術後の確認・説明
施術後の痛みや動きを確認し、日常生活で気を付けて頂きたいことや筋トレの方法やストレッチのやり方などを説明し、次回の治療の説明をします。

施術料金

保険診療

各種健康保険が使えます。

お越しの際には保険証をご持参ください。

保険診療は症状により異なりますが下記の料金が目安となります。

初診

3割 2割 1割
保険の割合に
よります
~1,200円 ~800円 ~600円

2回目

3割 2割 1割
保険の割合に
よります
~570円 ~380円 ~180円

3回目~

3割 2割 1割
保険の割合に
よります
~480円 ~320円 ~180円

矯正治療(自由診療)

患者様によって治療内容は変わります。

診察で金額と効果をしっかりご説明いたします。

初回 2,160円~
2回目~ 1,080円~

延長マッサージ (自由診療)

5分単位で何分でも延長することができます。

5分  540円
10分 1,080円
20分 2,160円

アクセス

大原接骨院

小田急江ノ島線
南林間駅西口より徒歩1分
スーパータイガ前
神奈川県大和市南林間1-10-19
TEL.046-273-3307
>>駅からの道のり(動画)