アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎

アキレス腱とは?

アキレス腱(英語: Achilles’ tendon、ラテン語: tendo Achillis)とは、踵骨腱(しょうこつけん)とも言い、足にあるふくらはぎの腓腹筋・ヒラメ筋をかかとの骨にある踵骨隆起に付着させる腱であり、 人体で最も強く最大の腱で、歩行や跳躍などの運動の際に必要になります。

下腿三頭筋(かたいさんとうきん)は、浅層部にある腓腹筋内側頭、腓腹筋外側頭、及び深層部にあるヒラメ筋の3つの筋肉の総称です。

下腿三頭筋の主な作用としては、足関節を下方向に蹴りだす動きを生じさせます。したがって、ランニングやジャンプの蹴りだし、爪先立ちなどの時に踵骨(かかとの骨)を持ち上げます。
歩くのも走るのもジャンプするのも下腿三頭筋の筋力が必要です。その為、下腿三頭筋は、身体の中でも大きな力を発揮する筋肉の一つです。

その下腿三頭筋の力を一手に支えるアキレス腱にはいつも大きな力がかかっています。

人間の弱点の比喩として「アキレス腱」を使うように、ここは昔から人間の弱点でした。

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アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎とはどんな病気か?

アキレス腱を使って、ジャンプ、歩く、走る、母指球で立つなどができます。ただ、走ったりジャンプしたりするなどの激しい身体活動を続けると、このアキレス腱に炎症を起こすことがあります。これをアキレス腱炎と呼ばれています。

明らかな外傷歴は認めないものの、無意識下に起こっている微細損傷や小断裂によるアキレス腱実質内の変性と退行性変化(瘢痕化、変性肉芽組織)が主な病態です。

アキレス腱炎は使いすぎによるオーバーユース症候群のひとつでスポーツ障害としては頻度の高いものです。

繰り返しのストレスによりアキレス腱に微細な部分断裂や瘢痕化(はんこんか)(きずあと)が生じており、腱の変性が認められます。

走る、跳ぶといった動作時に痛みを感じ、アキレス腱を押した時にも痛みます。

放っておくと、運動後にアキレス腱が腫れて動かすたび、パチパチと音が立つよう になり、症状が進んでくると歩行や階段昇降もできなくなります。

子供は踵骨を押さえると痛がったりします。

オーバーユース症候群ということでスポーツ選手においてはトレーニング方法、頻度、強度に無理がなかったかをチェックする必要があります。

また、内的要因としては慢性の足関節の不安定性も関与していることがあります。

アキレス腱はパラテノンという薄い膜でおおわれていますが、この部分に炎症を生じた場合をアキレス腱周囲炎といいます。

パラテノン(腱傍結合組織 paratenon)とは、アキレス腱を被覆し代謝を助け、滑動性を高める腱鞘的作用があります。

アキレス腱炎はアキレス腱の炎症で、アキレス腱周囲炎はアキレス腱を覆うパラテノンという組織に炎症が起こったものをいいますが、この両者は同時に発症していることも多く、実際は明確な区別をしにくいのが実情で、治療や予防についても基本的には同じ扱になります。

多くの場合、アキレス腱周囲が腫れる「アキレス腱周囲炎」の方が多く見られます。

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アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎の症状

・朝起きたときにアキレス腱・踵が痛い。

・運動をするとアキレス腱が痛む。

・歩くだけでアキレス腱がつっぱる。

・ふくらはぎのストレッチをするとアキレス腱が痛む。

・つま先を上げるとアキレス腱・踵が痛い。

 

アキレス腱は腓腹筋とヒラメ筋の合同の腱であるため、非常に負荷がかかりやすい構造になっております。

アキレス腱が変形するケース(通常の二倍ほど腫れてくる)こともあり、注意が必要です。

アキレス腱炎の主な症状は、アキレス腱まわりの痛み、熱感、腫れです。
痛みが酷くなると、歩行障害など生活動作に支障が出てきてしまいます。

アキレス腱部の圧痛、運動痛、腫脹、握雪音(あくせつおん:アキレス腱を動かすとギシギシきしむような音がする)などが観察され、アキレス腱を伸張したり傾斜地(登り)の歩行で疼痛が増強されます。

腫脹の程度はアキレス腱周囲炎の方が強く出現しますが、それだけでアキレス腱炎との判別はできません。
また、アキレス腱の微細な断裂・挫傷でも類似した症状を呈するので鑑別に注意が必要です。

尚、有痛性三角骨を含む足関節の距骨後部圧迫症候群 という障害でもアキレス腱の痛みを訴える場合がありますが、アキレス腱の障害では足関節の背屈(つま先を上に向ける方向へ足首を曲げる)で疼痛を誘発し距骨後部圧迫症候群では足関節の底屈 (つま先を下に向ける方向へ足首を曲げる)で痛みを誘発するので鑑別の指標となります。

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アキレス腱の症状パターンは3つあります。

アキレス腱付着部炎

アキレス腱の炎症といっても、大きく3つに分けられます。一つ目は、アキレス腱の付着部の炎症です。アキレス腱はかかとの骨に付着します。
ふくらはぎの筋肉が硬くなり、かかとに付着している部分が傷むことで、炎症が起きます。特に朝の寝起き、走り始め、練習後に痛むことが多いです。酷くなると、アキレス腱が太く変形します。

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アキレス腱周囲炎

2つ目は、アキレス腱の周りが痛むアキレス腱周囲炎です。周囲炎は、アキレス腱の下を通るほかの筋肉や腱が擦れ合って痛みを感じます。
下腿部の筋肉は、おおきく分けて5つあり、5つの筋肉をすべて治療する必要があります。シップ、リハビリがなかなか効かないのは、この5つの筋肉すべてが原因であるためです。

アキレス腱周囲炎

アキレス腱炎

3つ目は、アキレス腱自体に痛みがあるアキレス腱炎です。アキレス腱は、腓腹筋とヒラメ筋の合同の腱です。この2つの筋肉が固まりすぎているため、アキレス腱にかかる負荷が強まり、痛み、炎症が起きます。
朝の寝起き、練習後に痛みを感じることが多く、シップではなかなか治りません。アキレス腱が太く硬くなってしまう方が多数おります。

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アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎の原因

アキレス腱に過度な負担がかかる理由は、普段の姿勢や動きの癖など様々な要因があります。

過去の怪我や競技でのフォームなど、多くの要因が絡んだ結果アキレス腱に負担がかかり、アキレス腱炎を引き起こします。

長時間の立ち仕事(ハイヒールなど硬い靴も原因の1つ)によっても痛みが起こってきます。
また、足の異常(外反母趾や扁平足、ハイアーチ)により、重心が踵側に移動し、アキレス腱への負担が増し、アキレス腱炎の痛みが出ることもあります。

下腿三頭筋への負荷が増大した主な原因について

・オーバーユース(使いすぎによるもの)
・足の不安定
・加齢による腱の変性
・ふくらはぎや足裏の筋肉の緊張
・足関節の柔軟性の低下
・悪い歩き方(踵から着きすぎたり、足指で踏ん張れていない)
・ 回内足
・扁平足
などが誘因となり、中には、合わない靴を履いていたために生じることもあります。
中年以降の、ジョギングやウォーキングを日課としている人によく起こります。

関節リウマチや感染症は、いずれもアキレス腱炎と相互の関連があります。
靴の不適合や扁平足(へんぺいそく)などの足部変形も原因のひとつになります。

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スポーツやレジャーでアキレス腱に過度の負担を掛けて起こるものが多く、特に山登りや傾斜地でのトレーニングで発生頻度が高まります。

また、普段運動をあまりしない人や日常運動をしている人でもアキレス腱の柔軟性が低い場合に発生頻度が高まります。
すなわち、アキレス腱の伸張能力の限界に近い範囲での動作の繰り返しで炎症を起こすものです。

アキレス腱炎は、捻挫などのように1回の強い負荷がかかった結果起こる怪我ではなく、繰り返しの負荷によって起こる怪我です。

アキレス腱炎は、「使い過ぎ(overuse)症候群」とも言われ、スポーツ障害として高頻度に見られる疾患です。
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アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎の発症しやすいスポーツ

ランニング、サッカー、テニス、バドミントンなどの走ることが多いスポーツ。

アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎を起こしやすい動作

以下のような動作を繰り返すことで、アキレス腱に負担が蓄積します。
○ジャンプの着地や踏み込み
○前後を切りかえすダッシュ
○走行の方向転換
○曲線の走行

アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎にならない為に気を付ける事

・ウォーミングアップなしで、本番の運動を急に始めること。
・運動や身体活動で、繰り返しふくらはぎの筋肉に負担をかけること。
・すばやく止まり方向を変えることが必要な、テニスなどのスポーツをすること。
・古い靴や、足に合わない靴を着用すること。
・ハイヒールを毎日着用すること。

アキレス腱炎の予防方法

①ふくらはぎの筋肉・アキレス腱のストレッチ

筋肉や腱が硬いと、運動時に引き伸ばされる力が強くなり、負担が蓄積します。

腓腹筋のストレッチ

後ろのつま先を正面に向け、ヒザは伸ばしたまま、踵が浮かないようにします。
ふくらはぎのハリを感じたところで保持します。

ヒラメ筋のストレッチ

「腓腹筋のストレッチ」の姿勢から、後ろのヒザを曲げて、踵が浮く手前で保持します。

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②ジャンプ着地の練習

アキレス腱にストレスが集中しないように、 股関節をしっかり曲げて、
着地の衝撃を身体全体で吸収します。

③環境面の調整

予防のためには、環境や用具などの配慮も必要です。
<環境>
・地面が極端に滑りにくい(湿度の高い体育館など)
・地面が極端に柔らかい(芝生の状況や雨による“ぬかるみ”など)
< 靴 >
・踵の部分の変形
・ソールの内外側が不均等に減っている。
・ソールが軟らかすぎたり硬すぎたりする。

踵は柔らか過ぎず、 ある程度しっかりしていて 安定しているものを選びましょう。
靴の底の内外側が、 不均等に減ってきたら、 新しいものに交換しましょう。

アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎治療と予後

アキレス腱炎は、ふくらはぎの筋肉にアキレス腱が引っ張られることが原因ですが、 アキレス腱の症状は、 あくまでも最終段階の痛みであって、 足全体に負担が入っている状態です。痛みが出ているのはアキレス腱だけど、 実際には、足全体にダメージが広がっていますので、下半身全体を治療することが、 アキレス腱炎の改善につながります。

痛みや炎症症状が消失するまでの間、患部の安静が基本です。通常は3週程度の安静を要します。また、慢性化したものでは3ヶ月以上の安静を要することもあります。
炎症の初期で熱感や腫脹を伴うものは、アイシングが有効で 、症状の強い場合は包帯やヒールウエッジなどで軽度尖足位固定(かかとを少し高くした状態で固定すること)を施行します。
靴は踵の高めのものを履くか、インソールやヒールウエッジなどで踵を高くするとアキレス腱の緊張が緩んで疼痛緩和効果があります。

温熱療法やストレッチ、マッサージなどでアキレス腱の代謝と柔軟性の向上をはかる処置を行います。

アキレス腱の拘縮アキレス腱の拘縮(こうしゅく:固まって柔軟性を失った状態)を起こすこともありますが、予後は比較的良好です。

再発予防のために、アキレス腱の柔軟性を高めるストレッチを習慣付けることや運動前のウォーミングアップをしっかり行うことが大切です。

また、O脚や外反足(回内足)などのアライメント異常を有する場合に発症しやすい傾向があるため、そのような場合は、矯正治療でアライメントの補正を行うことが有効です。

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アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎の注意点について

アキレス腱炎は、放置し続けていると アキレス腱断裂につながってしまいます。
他の怪我であれば、 症状を放置しておいたとしても 断裂してしまうようなことは稀ですが、
アキレス腱炎に関しては、 アキレス腱炎そのものが断裂のきっかけになり、 より重篤な症状に進行する可能性があります。

アキレス腱に繰り返して負担がかかるとアキレス腱が耐えられなくなりアキレス腱断裂に進行する恐れがあり、回復まで6か月かかってしまいます。

しっかりと治療を行っておかない限り、 このリスクが極めて高い状態になります。

アキレス腱炎は軽症であれば激痛が走る訳ではないので、
「気になるけど大丈夫」という無理できる部類の怪我と言えます。

アキレス腱断裂の前兆として、 アキレス腱の違和感や痛み・アキレス腱炎がありますので、アキレス腱断裂に繋がらない為にも早めの受診をおすすめします。

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治療の流れ

受付
受付
初診時は保険証をお持ちなり、受付にて問診票と当院の説明の入った資料をお渡しいたします。閲覧いただきましたら必要な箇所にご記入いただいてお待ちください。記入しきれなくても問診時にご相談いただいても結構です。
問診
問診
お名前をお呼びしましてから、問診をはじめます。先生が問診表をもとに自覚症状や発症状況、痛みやだるさをおうかがいします。気になる事があれば、何でもお話してください。色々な整形学的検査と確かな経験のもとに原因を探ります。
診察・治療説明
診察・治療説明
痛みやだるさのある箇所を詳しく診察いたします。痛みがでる体勢や関節の可動域などを確認し、患部の状態や原因を確認いたします。原因は千差万別ですので診察中でもお気軽にお伝えいただくことにより、根本的な治療が可能となります。
治療
治療
症状と治療の説明をご理解いただいた上で施術をおこないます。痛みの多くは筋肉のバランスが崩れることや背骨や骨盤などが歪むことにより発生します。力を抜いてリラックスしていただき、筋肉の緊張をほぐしていきます。患者様にあった必要な治療をおこないますのでご安心ください。
術後の確認・説明
術後の確認・説明
施術後の痛みや動きを確認し、日常生活で気を付けて頂きたいことや筋トレの方法やストレッチのやり方などを説明し、次回の治療の説明をします。

施術料金

保険診療

各種健康保険が使えます。

お越しの際には保険証をご持参ください。

保険診療は症状により異なりますが下記の料金が目安となります。

初診

3割 2割 1割
保険の割合に
よります
~1,200円 ~800円 ~600円

2回目

3割 2割 1割
保険の割合に
よります
~570円 ~380円 ~180円

3回目~

3割 2割 1割
保険の割合に
よります
~480円 ~320円 ~180円

矯正治療(自由診療)

患者様によって治療内容は変わります。

診察で金額と効果をしっかりご説明いたします。

初回 2,160円~
2回目~ 1,080円~

延長マッサージ (自由診療)

5分単位で何分でも延長することができます。

5分  540円
10分 1,080円
20分 2,160円

アクセス

大原接骨院

小田急江ノ島線
南林間駅西口より徒歩1分
スーパータイガ前
神奈川県大和市南林間1-10-19
TEL.046-273-3307
>>駅からの道のり(動画)